妊娠中に気をつけたいのは塩分

妊娠後期になると気になるのが『妊娠高血圧症候群』です。
妊娠高血圧症候群になると高血圧はもとより、むくみ、タンパク尿などの症状が見られるようになります。
高血圧ですから、元に戻すためにはやはり塩分を控えるのが一番です。

 

じゃあ1日どれくらいの塩分を摂ることができるのか?
1日7グラムまでです。実際の量にすると、小さじ山盛り1杯程度、です。

日本人の食事摂取基準によると、2010年には8グラムまででしたが、2015年には7グラムとどんどん減っているのが現状です。
赤ちゃんを妊娠すると色々な栄養素がこれまでより多めに必要になりますが、塩分も同じです。しかしその量は0.2グラム程度の塩分なので積極的にたくさんの塩分を摂ることはお勧めできません。実際の成人女性の平均的な食塩摂取量は10gほどですから、理想は30%の減塩が必要です。

 

でも、この量は生活習慣病を予防するための量なので、この量を超えるとすぐに高血圧になるわけではありません。お医者さまから指導を受ける前であれば極端に減塩するのではなく、少し控える程度から初めて、日ごろの食生活を見直す機会と考えて、妊娠高血圧症候群にならないようにすることから始めましょう。

 

妊娠高血圧症候群になると、塩分だけではなく全体のカロリーも抑える必要があります。
バランスの良い食事を、塩分控えめで食べるのが一番です!


塩分は知らないうちに塩分過多!

私たちの生活では知らず知らずのうちに塩分を摂ってしまっています。

調味料にはもちろん、カマボコやチーズなどの加工食品や甘いお菓子にも塩分は含まれています。外食は更に塩分が多めになっていますから、どうしても外食をする場合には、商品の成分表、メニューで塩分やカロリーを表示しているお店などを選んで、塩分含有量を確認しておくといいですよ。

 

例えば、スモークサーモンのサンドイッチを食べたとしましょう。
食パン(6枚切りを2枚)で約1.6グラム、スモークサーモン2切れで約0.8グラム、クリームチーズ小さじ1杯で約0.04グラム合計約2.4グラムの塩分を摂ることになります。
ハンバーグ定食なら3.4グラム、幕の内弁当は4.8グラムの塩分を摂取することになります。

 

調味料だとすると食塩1グラムを含む調味料は、
  醤油なら小さじ1、味噌小さじ1杯強、中濃ソース大さじ1杯、ドレッシング大さじ2杯、マヨネーズ大さじ4杯程度です。

オススメ減塩法

今までの調理法で塩を減らすだけでは、せっかくのご飯も美味しく食べられません。
でも調理法を少し工夫するだけで、美味しく減塩を実現することができます
ここでは、そんな工夫をご紹介しましょう!

 

かけるよりつける

冷奴に醤油をかけて食べるだけでも、塩分過多になり過ぎることもありますから、ちょっと多いなと思う方は、調味料を控えてみる、かけるより付けて食べるように変更してみるだけでも、塩分を抑えることができます。

 

工夫をして美味しく食べる
  • ポン酢やレモンの搾り汁を使う
  • カレー粉を使う
  • だし汁を多めにする
  • ゴマやネギ、ショウガなど薬味を使う
  • バジルなどのハーブを使う

 

みそ汁やラーメンは野菜や具を多め、汁は飲まない、で一石二鳥

具だくさんみそ汁にして、汁を飲む量を減らす、あるいは飲まないようにする、などによって減塩と栄養素摂取の一石二鳥です。

 

和えたものは、汁を切って食べる

 

外食はファミレスで

 ファミレスのメニューはカロリーや塩分含有量が表示されていますので、注文の際には参考にしましょう。自分で作るときにも参考になりますね。

 

宅配食を活用

 糖尿病や高血圧の人のための宅配食でカロリーや塩分控えめの食事をする。

 

減塩調味料を活用する

 最近は、醤油、みそ、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、コンソメ、だしまで減塩をしたものが販売されていますので、活用してみましょう。ただし、摂り過ぎないように注意しましょう。

 

カリウムを含む食べ物で塩分排出

 各種ミネラル(カリウム、マグネシウム、カルシウムなど)は身体の中のナトリウム(塩分)を体外に排出する働きをしてくれます。その中でも1番はカリウム。ただし熱に弱く煮たり焼いたりすると溶け出てしまう性質なので食べ方は注意して。野菜類はスープにすると溶け出したカリウムを一緒に摂ることができます。
 でも、腎臓の悪い方は、カリウムがうまく排出できず、血液の中のカリウムが増えてしまう「高カリウム血症」が起きる場合がありますので、注意してください。

<カリウムを含む食材>
緑黄色野菜…ほうれん草、青じそ、春菊、アスパラガス、モロヘイヤ、トマト、かぼちゃ、ニンジン、ピーマン、オクラ、ニラ
淡色野菜…白菜、たけのこ、なす、きゅうり、たまねぎ、レンコン、きゃべつ、大根、ゴボウ
きのこ類全般、海藻類、イモ類全般、果実類…アボカド、干しブドウ、バナナ
魚介類…干しエビ、めざし、するめ、かつお節、サクラエビ
種実類…ピスタチオ、落花生、ヒマワリの種、アーモンド、カシューナッツ、栗、ごま
豆類…きな粉、納豆、いんげんまめ、枝豆

 

トマトジュース!

 老廃物を排出してくれる水分とカリウムたっぷりのトマトを同時に摂ることができます。最近は食塩不使用のジュースもスーパーやドラッグストアで手に入れることができます。

 

 

ただし、つわりの時期は、あまり神経質になり過ぎないように、食べられるものを食べるようにして、食欲が戻ったあとから減塩を心がけるようにしましょう。
薄味になれれば、母乳の質も上がり、ママも健康になれますからね!


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40歳高齢出産をした私がダウン症や胎児の障害を回避すべく摂取した栄養素があります。 いったいどれがいいのかわかりますか?

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