妊娠後期の食事で気をつけたいこととは?
妊娠8か月目から出産までの期間を妊娠後期と呼んでいます。
妊娠も8か月目に入るとお腹も一段と大きくなり、重く感じるようになりますし、赤ちゃんもよく動くようになってきます。そのため、寝ていてもお腹の重さで苦しいですし、胃も子宮に圧迫されるようになります。
ママはご飯を食べても胃が圧迫されて一回の食事の量を一回だけではとれなくなることも多く、これでいいんだろうかって不安になるのでは?
また、下半身の血行も悪くなってむくみやすくなったり、太り過ぎにも注意が必要と言われる時期でもあり考えることが一杯。
ここでは、そんな不安を解決するために、妊娠後期の赤ちゃんの状態や、何を食べるのがいいのか、について紹介していきたいと思います。
妊娠8か月〜9か月の頃
赤ちゃんは内臓や神経系がほぼできあがり、髪も伸びてきます。
ママは、おなかが一段と大きくなって運動がおっくうになり運動量が減りがち。また、おなかが張るようになり、胃も圧迫されて苦しくなり一回の食事では十分に食べられなくなります。その他にも体が疲れる、動悸・息切れが起きる、妊娠高血圧症候群や貧血も起こりやすくなる、といった時期になります。
妊娠10か月目
赤ちゃんは、内臓・神経・呼吸器など体の器官ができてきていつ生まれても良い状態にまで成長しています。標準的な体の大きさは、身長は約50センチ、体重は3キログラムほどです。
ママは、相変わらずお腹が張ってその回数は以前より増えてきます。お腹の中の赤ちゃんはだんだん下に下がってくるので、これまで胃や胸に感じていた圧迫感は徐々に薄れていきます。そのためか、食欲も出てくるころですが、かえって食べ過ぎてしまうので、体重管理に気をつけましょう。
出産直前
出産の際には力まなければいけないので栄養が必要です。陣痛が始まってからでも食べられる時には食べましょう。でも、嘔吐するとたいへんなので、消化が良く胃にもたれないものを食べましょう。
食欲があれば何か食べたほうが良いでしょう。
妊娠後期の食べ方
妊娠後期になると妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、腰痛が発生しやすい時期になります。
ですから、この時期は今まで以上に塩分を控えた食事にすることが必要です。
塩分を控えるには、なるべく塩分の多い外食を避けて手作りの料理で食べるようにすることをお勧めします。
また、皮下脂肪の影響で産道がせまくならないようにカロリーオーバーにも注意してください。カロリーを摂りすぎると微弱陣痛や出産後の会陰切開部の治りが悪い原因にもなります。
炭水化物は減らしましょう。
運動量が減り太りやすい時期に入ります。太りやすい基になる炭水化物を減らし、特に19時以降は食べないように。炭水化物の代わりに野菜や魚などをバランスよく食べましょう。
腹持ちの良いものを少しずつ
お腹が大きく張り出して一回にたくさん食べられなくなるので、少しずつ何回かに分けて食べるようにしましょう。できれば腹持ちの良い栄養価の高いものを食べるように工夫してください。バランスよく、鉄分・カルシウム・良質なたんぱく質を摂るようにしましょう。
手作りして食べましょう
体重管理が必要なこの時期は、揚げ物や甘いものを食べたいのに食べられない。そんな時は、お砂糖をハチミツやメープルシロップへ、揚げ物に使う油を吸収しにくい油にしたりとカロリーコントロールできる手作りにして工夫しましょう。
糖分や油分だけでなく、塩分も同じくコントロールできるので、いいことづくめです。
食物繊維を多めに
元々便秘の多い女性の場合、妊婦になるとさらに便秘でなやむことも。そんな時には、寒天など食物繊維の多い食材を食事に取り入れましょう。毎食前に食べるなど取り入れることでお通じを快適にすることができます。
食物繊維の多い食物を食べることで便秘以外にもカロリーオフの効果も期待できます。
お菓子の食べ過ぎはダメ
脂質や糖分を多く含むお菓子類は、母乳への影響がありますので、お菓子の食べ過ぎには注意してください。タンパク質や脂肪分の摂り過ぎや果物の食べ過ぎも身体を冷やし、母乳が出にくくななります。また、ケーキやアイスクリームなどの甘いものは血液濃度を上げてしまいよくありません。でも小豆は母乳の出や便秘解消には良い食材です。
ルールを作ってコントロール
身体も重くなるし、産休に入って仕事にもいかなくなる人も、今までになくダラダラ過ごしてしまいがち。そんな時には特に何かをついつい食べてしまうことが増えてしまうもの。
普段守るべきルールをきちんと作っておくとコントロールしやすくなります。食後に歯を磨いたらもう食べない、お菓子は1日1個まで、夜7時以降は食べない、というように自分に合ったルールを作ってみましょう。規則正しい生活を送ることが、体重のコントロールにつながります。
妊娠後期に食べたい食材
妊娠後期には貧血の心配が増すので、鉄分を1日20mgは摂りたいものです。
妊娠中期には15mgですから約30%増しで摂らなければならないのですが、この量をすべて食事から摂るためには工夫が必要になります。そんな時に役立つ食材を紹介します!
玄米・胚芽米・雑穀米 | 玄米・胚芽米・雑穀米は、普段食べる白米よりも数倍のビタミンB1や食物繊維を含みます。玄米ならビタミンB1は5倍、食物繊維は6倍、胚芽米ならビタミンB1・食物繊維が両方とも3倍にもなるほど、白米を変えてみるだけでバランスよく栄養を摂ることができます。 |
---|---|
ゴマにはたんぱく質・鉄・カルシウムがたくさん含まれており、その量は植物性食品の中でも格段に優れています。他にビタミンEやビタミンB1、食物繊維も含んでおり、妊婦さんには貧血予防、便秘の予防、高血圧の予防に効果のある嬉しい食材です。 |
|
鶏肉は良質なタンパク質です。お値段も安いので家計にとってもGOOD!鶏肉は他の肉よりビタミンAを多く含み、また、部位によっても脂質の多いモモ肉、次はムネ肉、脂質の量が少ないササミ、と摂りたいカロリーに合わせて選べるのも使い勝手が良くて嬉しい食材です。 |