妊婦の必須成分「カルシウム」

カルシウムとは、私たちの骨や歯を形作る大切な成分です。それ以外にも心臓や筋肉の収縮、血液の凝固など体を維持する重要な働きにも使われます。妊娠や出産により大量のカルシウムを消費することをご存知でしょうか。女性は中高年になると骨の形成に必要な女性ホルモン(エストロゲン)が減少しカルシウムが減って骨粗しょう症になりやすくなります。それを予防するためにも、カルシウムを大量に減らす原因となる妊娠・出産の間にもしっかりカルシウムを補っておく必要があります。


カルシウムの必要性

体の中のカルシウムの99%は骨や歯に蓄積されています。血液の中のカルシウムは、常に一定の濃度になるように調整されており、血液中のカルシウムが不足すると、骨や歯に蓄積されているカルシウムから使われるようになります。
妊娠すると、胎児の骨や歯を形成するために大量にカルシウムが必要になります。食べ物からすべてが摂取できればよいのですが、不足する場合には、母体の骨や歯に蓄積されたカルシウムが溶け出して胎児に運ばれ、胎児の骨や歯の形成に使われます。そうなると母体の骨の中のカルシウムが減り、骨密度が低下して、骨がもろくなってしまいます。

どれくらい摂ればいいのか?

厚生労働省の指導によれば、1日に必要なカルシウムの摂取量は650mgです。しかし、普通の食事では、食品ごとに吸収率が異なるため不足することが多く、多めに摂取することが推奨されています。


また、カルシウムは食品によって吸収率が異なります。牛乳や乳製品は約50%、小魚が約30%、緑黄色野菜は約20%です。その吸収を高めるためにも、一緒に摂りたい栄養素があります。
マグネシウムは、カルシウムを吸収する際に重要な役割を果たします。カルシウム1に対し、マグネシウム0.3〜0.5を摂るようにしましょう。その他、ビタミンDやクエン酸(酢やレモン)もカルシウムの吸収を高めてくれます。
ただし、カルシウムは過剰摂取にも注意しましょう。皮膚のかゆみ、吐き気、便秘、高カルシウム血症が起きたり、鉄・亜鉛・マグネシウムの吸収阻害が起きます。カルシウムは2300mgが摂取の上限ですから、これを超えないようにしましょう。
妊娠中は、特に意識したいカルシウムですが、吸収を助ける成分と組み合わせるのが難しいようでしたら、サプリメントならばその他の栄養素を組み合わせてバランスよく摂ることも可能なので、普段の食事と一緒に活用するのも良いです。

カルシウムが不足するとどうなる?

妊娠中にカルシウム不足になると、骨密度が低下して胎児の骨や歯を弱らせてしまうことになりかねません。また、出産後にも、骨密度が低下したり骨がもろくなったり、ということにもつながります。
その他、イライラしやすくなる、肩こり・腰痛を起こしやすくなる、血行が悪くなり高血圧になりやすくなる、などの心配があります。妊婦は「妊娠高血圧症」にも注意が必要ですから、予防のためにもカルシウムの摂取が大切なのです。
お腹がゴロゴロしてしまう、ということが無ければ、カルシウムが多い牛乳や乳製品を使ってグラタンやクリーム煮、スキムミルクをポテトサラダに混ぜる、ヨーグルトを食べるなど、積極的に使ってみてください。
骨ごと食べられる、イワシの丸干し、シシャモ、しらす干しなども手軽に食べられるカルシウムの多い食品です。切り身ではなくカルシウムの多い魚を活用するのも良い方法だと思います。


妊婦が絶対摂取しなければいけない栄養素とは?

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40歳高齢出産をした私がダウン症や胎児の障害を回避すべく摂取した栄養素があります。 いったいどれがいいのかわかりますか?

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40歳高齢出産奮闘記もどうぞ。(記事末に掲載)