妊婦の必須成分「ビタミンC」
ビタミンCとは水溶性のビタミンで、その働きはコラーゲンを生成する、皮膚や骨・血管を丈夫にする、免疫力を強化する、など身体にとって必要な働きを助ける大切な栄養素だと言えます。
それ以外にも鉄分の吸収を助けるので、妊婦にとっては貧血の防止のためにも摂りたい栄養素の一つです。
ビタミンCの必要性
ビタミンCは身体の中で様々な働きをしてくれます。以下の5つの働きがあります。
- 抗酸化作用
妊娠すると、自分自身以外に赤ちゃんに栄養を送り出すため、妊婦さんの肌はハリ・潤いを失いやすく、老化が進みます。老化する原因は酸化だと言われていますので、抗酸化作用で強化することで老化しないような効果が期待できます。
- 免疫機能を防ぐ
妊娠すると女性ホルモンの変化が大きくなり、また妊娠生活にストレスを感じることで免疫力が落ちやすくなります。それによってニキビや吹き出物などの肌にトラブルを抱える妊婦さんも少なくありません。ビタミンCは免疫力を高めてお肌を健康に保ってくれます。
それ以外にも、赤ちゃんのためにも風邪などもひきたくない妊婦さんの健康の助けにもなります。
- 血管と骨を強くする
ビタミンCは細胞と細胞をつなぎ合わせ、肌や身体の組織や臓器を作り出すコラーゲンを生成する働きを助けます。肌荒れしやすい妊婦さんにとっては嬉しい働きですよね。
それ以外にも強い骨や血管を作る効果もありますから、赤ちゃんの身体を丈夫に作るためにも積極的に摂取したいですね。
- ストレスへの抵抗力
ビタミンCはストレスを和らげるホルモンを作り出す材料になります。妊婦は、お腹に赤ちゃんがいることによる身体的ストレスや、精神的ストレスなどを感じてしまいがちです。そのストレスを和らげるためにもビタミンCが効果的です。
- 他の栄養素の吸収を助ける
妊娠中に必要な栄養素は葉酸やカルシウム、鉄分が有名です。ビタミンCはこれらの栄養素の吸収や働きを、一緒に摂ることで高めてくれます。
特にビタミンCは鉄を吸収しやすい形に変えて腸での吸収を助けてくれます。鉄には肉や野菜に含まれ吸収しやすいヘム鉄と、野菜や海藻に含まれ吸収しにくい非ヘム鉄がありますが、この非ヘム鉄を吸収しやすくする働きがあります。
大豆やほうれん草は鉄分が多いですが非ヘム鉄なので、ピーマンの炒め物を食べるとピーマンのビタミンCが、鉄分補給を助けてくれる、というように働きますから、組合せてしっかり吸収するようにしましょう。
不足するとどうなる?
母乳の分泌量を増やし、栄養分を確保するためにもビタミンCは使われます。ビタミンCが不足すると、その母乳が作られなくなり、赤ちゃんに与えるべき栄養素も不足することになり、赤ちゃんの発育に影響することもあります。
どれだけ摂取するばいいの?
妊婦が摂取したいビタミンCの量は1日110mgです。ビタミンCは身体の中で積極的に使われる栄養素なので毎日消費され、徹夜などすると一日で使いきってしまうくらいです。ですが、身体の中で作り出すことができず、また、溜めておくこともできないため、口から摂取するしかありません。
ビタミンCを多く含む食品は、
ブロッコリー、ホウレン草、トマト、キャベツ、赤ピーマン、じゃがいも、イチゴ、レモン、オレンジ、みかん、柿などの野菜や果物、ハム・ベーコン・レバー・明太子などに多く含まれています。
ただ、ビタミンCは熱に弱く、水溶性で外に簡単に流れ出てしまうため、調理することで簡単に壊れてしまいます。
沢山摂り過ぎても健康には影響しませんから、サプリメントなどを活用してしっかり摂取しましょう。