妊娠中(妊婦)積極的に摂りたい食事「ヨーグルト」
妊娠すると、ヨーグルトを食べてはいけないという話も耳にしますが、そんなことはありません。ヨーグルトは妊婦にとって栄養豊富で便秘にも効果がある強い味方の食べ物です。なぜ、いけないという考え方があるのか、そして、効果的な食べ方を紹介します。
必要性
ヨーグルトには妊婦や胎児に影響を与えるという噂があります。この噂の原因は、食べ過ぎによって脂質や糖質の摂り過ぎになることで妊娠高血圧症候群になる可能性が高くなることを心配しているのです。妊娠高血圧症候群は、妊婦の身体だけでなく、血流が滞ることで胎児への発育不全や、低酸素症、最悪子宮内胎児脂肪などの影響も懸念されるからです。
そしてもう一つの原因が、2011年にイギリスで行われた研究結果によって、低脂肪ヨーグルトを食べている妊婦の子供はアレルギーになりやすくなる、という研究成果が得られたからです。でも、それは乳製品の脂肪にはアレルギーから身体を守る性質があるのに、乳脂肪を摂取しないことでアレルギー体質になる可能性が高くなってしまったから、だと考えられているわけで、ヨーグルトが悪いわけではありません。
ただし、少し食べたからと言ってアレルギーになるわけではないので安心してください。
◆便秘解消
妊婦さんの大きな悩みの一つが便秘です。お腹が大きくなって血行が悪くなって腸が圧迫されて蠕動運動が弱くなって、消化されたものがスムーズに排出されにくくなることが原因です。もちろん、妊娠していなくてもヨーグルトは便秘の強い味方。それは妊娠している方にとっても変わりません。ヨーグルトは腸内環境を整えますし、ビタミンB群が新陳代謝を活発にしてくれるので、気になるお肌にとっても効果的です。また、カルシウムも豊富なので、妊娠時のイライラに効果的です。
◆カルシウム摂取
妊婦が積極的に摂取しなければならない栄養素にカルシウムがあります。カルシウムは赤ちゃんの軟骨や骨の形成に欠かせないものだからです。妊婦が十分にカルシウムを摂取しないと、母体は自分の身体の中にあるカルシウムを使うようになり、妊婦自身の骨密度に影響を及ぼすようになり、母体の健康を損なうことになりかねません。
カルシウム摂取ができるヨーグルトは冷たく、また、酸味があってスッキリと食べられるので、つわりの時にも食べやす食物の一つでもあります。
食べ方
◆食べ過ぎに注意
糖質や脂質が多く含まれますから、体重を管理しなければならない妊婦さんは食べ過ぎに注意しましょう。1日に200g〜300gが目安です。
ヨーグルトを選ぶ時にも、加糖タイプではなく、プレーンタイプを選び、食べにくければ果物やドライフルーツなどを入れて食べるようにしましょう。妊婦は貧血の心配もありますからプルーン、レーズン、干しアンズが対策になります。便秘を重点的に解消したいならハチミツやオリゴ糖が最適です。
◆食べる時間
ヨーグルトは朝に食べるもの、というイメージが強いですが、腸が活発に動く時間は夜の22時から午前2時にかけてです。その頃にヨーグルトが腸に届くのが乳酸菌の働きが一番よくなって効果的。
ですから、寝る前2〜3時間前に食べるのがオススメです。