妊娠中(妊婦)積極的に摂りたい食事「水」
人間の身体の60%を占めるという水。妊婦だけではなく人間にとって大切な食べ物の一つですが、妊娠中は特に大切なものになります。なぜ水分が必要なのか、気をつける水はないのか、妊娠中の水分補給についてご紹介します。
必要性
◆妊娠中は、喉が渇きやすくなる
妊婦の身体の水分が失われやすくなるのは2つの理由があります。母体や赤ちゃんの命の危険性にも関わる脱水症状を防ぎ、それ以外にも体の老廃物を排出したり、便秘予防や肌の乾燥予防にも効果があります。
妊娠すると、母体が栄養や脂肪を蓄えるように働きますが、身体は脂肪を燃やそうとして新陳代謝が活発化しますし、それに加えて赤ちゃんの分の代謝も必要になり、今まで以上に代謝が良くなり、その結果、身体が熱くなって汗をかきやすくなり、水分が失われやすくなるのです。
子宮が大きくなる
子どもが大きくなると子宮もそれに従って大きくなります。子宮が大きくなると膀胱がそれによって刺激され尿意を催しやすくなりますし、つわりによる嘔吐も加わり、身体の水分が失われやすくなるのです。
◆アトピーのリスクを減らす
水は、赤ちゃんに送る血液をサラサラにするのに大切な成分ですが、赤ちゃんのための羊水もキレイにする効果があるんです。羊水がキレイになると赤ちゃんのアトピーのリスクを減らすことができると言われています。
食べ方
◆水分の摂り方
水分を摂ると「むくみ」を心配する妊婦さんも少なくありません。でも、腎臓がしっかり機能すればむくむことはありません。
妊婦は1日1〜2リットルの水分が必要になりますが、子宮が大きくなることで一度にたくさんの水分を摂ることができません。
- こまめに、ゆっくりと水分補給をする
- 水分は常温で
- どうしてもむくみが気になる人は、塩分は控える
つわりがひどくて水も摂れないという方は、氷の舐め少しずつ溶かすだけでも水分補給になりますよ。
◆オススメの水
水と言えば水道水を普通使いますが、赤ちゃんのために含まれる成分を心配する妊婦さんも多いです。日本の水道水は基準が厳しく、わずかながら塩素やダイオキシンなどの不純物は入っているものの、身体に影響の出ない程度なので気にする必要はありません。それに日本の水道水は、ほとんどの地域で中程度の軟水ですからミネラル分も少ないため、ミネラルを排出作用があまりない赤ちゃんの飲む粉ミルクに使っても問題はありません。
それでも、カルキや塩素のニオイが気になる人は、
- 一度沸騰させる
- 浄水器やウォーターサーバーを取付ける
などの対処をしてみてもよいと思います。
ただし、昭和くらいの古さの建物では水道管に鉄管を用いているため鉄さびが混じることがあるので、古い建物の家やアパートにお住いの場合は成分には注意してください。